教え子たちに「ここは私たちに任せてください」と仕事を取り上げられるのが夢！

—【編集部】これまでどんな事をされてきましたでしょうか。

—【渡部】 社会に出てからはゲームづくりにずっと携わってきました。 家庭用ゲームやスマホのゲームです。 一口にゲームの開発と言っても色々な開発分野があるのですが、私の専門分野はネットワークと開発環境構築(CI整備やツール開発など)です。 チームに所属する一人ひとりの得意分野や才能を見ながら開発のボトルネックなくワークフローを組み上げるのが得意です。 特にゲームの開発の場合は技術とは別の才能を持っている企画職やアートワーク、サウンドの人など多くの人が関わるので、 難しくもあり、やりがいもある部分です。

スマートフォンゲームの「消滅都市」というゲームの開発では立ち上げ時のメインプログラマーを任せてもらいました。

—【編集部】今、どんなコトを任されていますか？

—【渡部】 色んなことをやってます。そろそろフルスタックエンジニアを名乗ってもいいのかな…どうなんですかね。 Webサーバー作ったり、データベース触ったり、ゲーム作ったり、ゲームエンジン作ったりしています。このあたりがメインです。 IoTの開発とかもあるので、ファームウェア書いてみたり、デバイスドライバ作ったり、 電子回路設計してはんだ付けしたりだとか、3Dプリンタで試作品を組み立てたりもやっています。

あとは採用計画立てたりだとかたまに営業に行ったりというのもありますね。 弁護士と契約書の確認するときは神経を使いますね。 さすがに今は部下に任せていますが、昔は社会保険料の計算もしてましたし会社の経理も全部やってました。財務三表も読めます。

—【編集部】会社や事業のどんなところを魅力的に感じられていますか？

—【渡部】 いろいろあるのですが、一番は居心地がいいところですかね。 私自身もそう感じているのですが、従業員にもそのように感じてもらえるように会社経営することを心がけています。

—【編集部】さて、ここで少し流れを変えて「20問20答」をさせてください。 私が質問を投げますので、考えずに、正直に、スグに、答えてください。 答えやすい質問の中に、ちょっとだけ答えづらい質問が混ざってるかもしれませんよ（笑）。

Q1. 好きな漫画は？

A1. キングダム

Q2. 人情派？ 理論派？

A2. どっちかというと人情派だと思います、多分。

Q3. パン派ですか？ ライス派ですか？

A3. ライス派

Q4. 都会が好きですか？ 田舎が好きですか？

A4. それぞれお互いにはない魅力があるので、どっちも好きです

Q5. 保守的？ 革新的？

A5. 昔を大切にしつつも新しいことが好き、みたいなタイプです

Q6. 好きなミュージシャンは？

A6. love solfege、志方あきこ

Q7. これまでに仕事でやらかした一番の失敗は何ですか？

A7. 浮動小数点演算の情報落ちでアニメーションが止まっちゃった

Q8. 犬派？ 猫派？

A8. 犬派

Q9. 現実派？ 夢見がち？

A9. 夢を見がちだけどなんとかいろいろ妥協して現実のものにする

Q10. 今、一番会いたい人は？

A10. 前職のチームのみんなと小松(六本木の居酒屋)に行きたい

Q11. 仕事道具でこだわっているのは？

A11. IDE (Visual Studio)

Q12. どんな人と一緒に仕事したいですか？

A12. コンピューターのことが好きな人

Q13. 社会人になって一番心に残っている言葉は？

A13. 「それではこれでマスターアップになります、お疲れ様でした！」

Q14. 休日の過ごし方は？

A14. 小さな会社の経営をやってるとほぼ休みはないんですが…たまに妻と映画に行くのが好きです

Q15. 好きな開発言語は何ですか？

A15. C++, C#です。最近は松江市民らしくRubyを触れるようになろうと頑張っています。

Q16. 仕事の中で一番燃える瞬間は？

A16. 誰かに頼られたとき

Q17. 息抜き方法は？

A17. ゲーム

Q18. 好きなサービスやアプリは？

A18. factorio、Civilization、スプラトゥーン

Q19. 学んでみたいことは？

A19. 最近はゲームAIに興味が出てきたので勉強してみたい

Q20. 最後に一言

A20. factorioは本当面白いので、やったことない人は やったほうがいいですよ。

—【編集部】現在の会社で何を成したヒトと記憶されたいですか？

—【渡部】 今はあくまでも会社を0→1で立ち上げた創業者なのですが、1までを作った人という状態です。 これを1→10、10→100と伸ばしていければいいかなと思っています。 そろそろ一人で経営するのも限界って感じてもいるので、ここからはいろんな人の力を借りたり アドバイスを受けたりしながら盛り上げていければいいかなと思っています。

エンジニアリングという観点で言えばそろそろ最前線で戦う年齢でもなくなってきたので、 若い人の育成であったり経験を伝えていけるような人になれるといいかなと思っています。 人にものを教えたり指導したりするのはわりと得意な方なので、弟子がたくさんできるといいですね。 教え子たちに「ここは私たちに任せてください」と仕事を取り上げられるのが夢です。

—【編集部】最後に同様のキャリアを目指される方にアドバイスはありますか？

—【渡部】 とにかく何かを好きになること、これが一番近道だと思います。 私の場合はゲームをするのがとにかく好きで、自分でも作ってみたいと思ったのがこの業界に入るきっかけでした。 実際にゲーム制作ができるようになってくるとゲームをするよりも作る方が楽しくなり、 コンピューター技術そのものがとても好きになりました。 好きなことに打ち込めるようになれば自然と技術も向上すると思います。

あと、何ごともまずは自分でやってみることが大事かなと思います。 社会人になったら難しいというか学生限定の話になるかもしれませんが、車輪の再発明から得られる知識は本当に多いです。 例えばOSを作ってみたり、コンパイラを自作してみたりするのはいいトレーニングになるはずです。 実際にフロッピーディスクからブートしてプロセスが立ち上がったときは感動しますよ。 などという受け答えの中でフロッピーディスクって単語に時代を感じました。 ナウでヤングな若者は適切な言葉に置き換えて読んでください(笑)