メタバースという未知の領域に挑戦するCTO
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氏名 | 福田一行 |
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肩書 | カバー株式会社 取締役CTO |
出生 | 1982年 |
略歴 | 慶應義塾大学環境情報学部を卒業後、2005年からソニー株式会社にて放送局向けシステムの設計を担当。2008年から、アジャイルメディア・ネットワーク株式会社にてCTOとしてソーシャルメディア向けの広告システム、キャンペーンシステムなどを担当。2016年からカバー株式会社にて、VTuber配信アプリの開発を担当。 |
趣味 | 散歩 |
特技 | 卓球 |
—【編集部】これまでどんな事をされてきましたでしょうか。
—【福田】
大学卒業後に、ソニー株式会社に入社しました。元々ハードウェアとソフトウェアが好きだったので、メーカーの会社を一通り受けたのですが、その中でもソニーは、ハードウェアが強く、ソフトウェアやWebサービスにも関わることができそうだと思い、ソニーを選びました。入社後は、BtoBメインのビジネスで放送局のシステムを担当しました。当時、TVが地デジに切り替わるタイミングでしたので、各放送局に対してデジタル化のための機材の納入や、その放送局向けのシステム開発に関わりました。
当時、ブログが流行っていて、ブログのイベントに色々と参加していました。そのイベントの中で、元アジャイルメディア・ネットワークの徳力さんと出会い、「ちょっとウチの会社を手伝ってもらえないか」とお話をいただきました。ベンチャーで働いてみるのはどんな感じか知りたかったので、まずはお手伝いのような形で関わることになりました。アジャイルメディア・ネットワークの「個人が影響力を持てる・活躍できる、その活動を応援する」という事業に共感し、正式にジョインすることに決めました。参画した当初はエンジニア2人でブログ向けの広告システムを開発していました。その後、Twitter(現X)などソーシャルメディアが盛り上がっていく中で、そこに対するシステム開発や自社でメディアを作っていかなければならないタイミングでエンジニア組織を作り始め、最終的には、5〜10名ほどのエンジニア組織となりました。
—【編集部】現在の会社を創業した経緯をお聞かせください。
代表の谷郷とは、前職で主催していたスタートアップ向けのピッチイベントの中で知り合いました。谷郷は登壇側で、私は運営側でした。偶然にも、谷郷と私の家が近所で、休日にたまにすれ違うこともありました。私がエンジニアであることもあり、アプリのベータ版をちょっと触って感想を聞かせてほしいという感じのコミュニケーションを取っていました。
その後、私はアジャイルメディア・ネットワークを辞めて、会社を立ち上げました。その中で新規事業として、ハードウェア周りで何かやれないかと模索していました。当時IoTという文脈でメーカーブームで、私もすごい興味があったので、色々なイベントに参加していましたが、大体参加するイベントには谷郷もいるみたいな感じでした(笑)。
イベントで色々とハードデバイスを触っていた中で、一番可能性を感じたのはやはりVRのヘッドマウントディスプレイでした。当時Oculusが出てき始めたころで、「これがスマホの次のプラットフォームになるのでは」と谷郷と議論していく中で、一緒にやってみようかという話になりました。
—【編集部】今、どんなコトを任されていますか?
—【福田】 採用に関わる活動は全体の1割程度であり、中長期の開発計画に関わる部分が8割程度を占めます。また、手を動かす実務に関わる活動は1割程度です。私自身の本部の干渉範囲は、メタバース事業本部、クリエイティブ制作本部、CTO室などの範囲を見ています。他の各本部は、本部長やメンバーが主体的に活動しています。
—【編集部】会社や事業のどんなところを魅力的に感じられていますか?
この領域は広範であり、新しいことに挑戦したいという観点から見ると、多くのチャンスがあります。また、スマホゲームの場合は大規模な開発となり、自分が活躍できる範囲が狭まったり、ユーザーに提供するまでに時間がかかるという点があります。一方、配信の形態では、ユーザーの反応をすぐに受け取ることができ、そのフィードバックが得られるのも魅力です。それに加えて、VTuberコンテンツ自体が現在盛り上がっており、日本だけでなく海外のファンにも届けられる可能性がある点が魅力です。同様に、メタバースの領域でも同じことが言えます。メタバースも新しい領域であり、ゲーム開発に近い側面もありますが、単にゲーム開発だけでなく、メタバースならではの新しい仕組みを構築する必要があります。日本ではこれまでリアルタイムのゲームのようなMMOに近いタイトルを提供する企業が少なかったため、このような領域での新しい技術はの学びが多いです。実際、ユーザーや海外の人が興味を持っていることがわかります。日本のアニメが海外で人気があるように、VTuberも海外でも受け入れられる土壌が増えてくると思うので、今後も積極的に頑張っていきたいです。
—【編集部】さて、ここで少し流れを変えて「20問20答」をさせてください。 私が質問を投げますので、考えずに、正直に、スグに答えてください。
Q1. 好きな漫画は?
A1. ACMA:GAMEです。自分の中では完成度も高くて楽しいなと思っています。
Q2. 人情派? 理論派?
A2. 人情派です。
Q3. パン派ですか? ライス派ですか?
A3. ライス派です。
Q4. 都会が好きですか? 田舎が好きですか?
A4. 都会ですね。
Q5. 保守的? 革新的?
A5. 革新的です。
Q6. 好きなミュージシャンは?
A6. Mr.Children
Q7. これまでに仕事でやらかした一番の失敗は何ですか?
A7.本番サーバーでやらかしてしまったことですね(笑)
Q8. 犬派? 猫派?
A8. 犬派です。
Q9. 現実派? 夢見がち?
A9.夢見がちです。
Q10. 今、一番会いたい人は?
A10. 原神を作っているmiHoYoのエンジニアの方とお会いしたいです。
Q11. 仕事道具でこだわっているのは?
A11. 切り替えられるマウスです。MacとWindowsいったりきたりしているので。
Q12. どんな人と一緒に仕事したいですか?
A12. 未知の領域で新しいことをやりたいと思える人。
Q13. 社会人になって一番心に残っている言葉は?
A13.父から現在の仕事に対して「やりたかった仕事がやれて良かったね」と言われたことです。
Q14. 休日の過ごし方は?
A14.基本的には子供と一緒に過ごしています。一緒にゲームしたりなど。
Q15. 好きな開発言語は何ですか?
A15.いまはC#ですかね。
Q16. 仕事の中で一番燃える瞬間は?
A16.ユーザーからの反響をもらった時です。
Q17. 息抜き方法は?
A17. 散歩です。休日とかに10キロ近く歩いてますね。
Q18. 好きなサービスやアプリは?
A18.最近知って使用している『世界の霧』というアプリ。自分が歩いたところの霧を晴らしてくれるアプリです。ちょうどこの前台湾に行ったのですが、全世界で使用できて行った場所を後からも見れるので良いですね。
Q19. 学んでみたいことは?
A19.AIを使って色々と開発をしたいです。
Q20. 最後に一言
A20. これから「ホロアース」がすごい面白いことになってくると思うので期待しててください!
—【編集部】現在の会社で何を成したヒトと記憶されたいですか?
—【福田】 メタバースという未知の領域をちゃんと立ち上げた人として記憶されたいです。
—【編集部】最後に同様のキャリアを目指される方にアドバイスはありますか?
—【福田】 そうですね。状況によって変わりますが、やっぱり経験はすごく大事だと思います。とにかく何事もチャレンジして経験を増やして、良いものも悪いものも知識として次に活かすと良いと思います。
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<取材・撮影・文/平林宏城 企画・構成/大芝義信>
<提供/株式会社グロースウェル>
企業 | カバー株式会社 |
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